【2020年最新版】医師転職の成功のコツは失敗談にあり!よくある事例5選

医師は医師国家免許を所持する専門職のため、医師以外の仕事に転職する事はそう多くありません。スキルアップや給与アップのために施設(病院やクリニックなど)を移ることはよくあります。医師の転職は、「働く環境をどう選ぶか」が重視されます。
医師は生涯において平均4〜5回ほど職場やキャリアを変更しており、他の職種と比べても少なくはありません。一般的な企業では転職回数が多いと再就職に支障が出るとも言われていますが、医師は転職回数が多くても再就職に不利に働くことはあまりありません。
というのも、医師は持っているスキルや専門医などの数より、色々な施設を渡り歩き、年齢を重ねた医者が優れていると思われがちだからです。
また、少子高齢化が急激に進行する日本において、医師不足・地域格差は重大な問題になっています。そのため、医師の転職は目線を変えれば良い求人が見つかることも多いです。しかしその一方で、玉石混交の医師求人が溢れているからこそ、容易に入職先を決めてしまい、後悔するケースも多く見られます。これから医師転職をお考えの方は、働きやすい職場環境を見つけてキャリアに結びつけたいものです。

今回は、医師の転職でありがちな、実際によくある失敗談を紹介します。

はじめて転職する方、転職で失敗を避けたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

医師転職のよくある失敗談5選

医師が転職する理由は「医師としてキャリアアップしたい」「給与アップ」「生活の変化」など人それぞれ異なりますし、複数の理由が合わさっていることが多いです。
毎日激務に追われている医師が現状よりも働きやすい職場を見つけて、満足度の高い転職をするにはどうしたらよいのでしょうか?
実は、医師転職の失敗を繰り返している方には共通点があることが分かりました。ここからは、医師の転職でよくあるパターン・失敗談5つの例を挙げていきます。医師転職を成功させるためにも、失敗談から成功のコツを掴みましょう。

①職場環境がイメージしていたものと違った

入職先の職場環境が実際にイメージしていたものと違って後悔した…という声は多いです。
現職で人間関係や業務の多さなど、悩みが多いほど他の職場はどれも良く見えるかもしれません。しかし、あまり入職先の情報収集をせずに、条件だけで決めてしまうと想定外のことに直面します。実際に聞いていた仕事内容と現実のギャップに驚かされて「こんなはずじゃなかった…」と後悔します。

失敗体験談

「希望していない科目へ配属された」

32歳・男性・呼吸器外科

医師としてのキャリアアップのために転職を決意。医師転職専門のサイトを通して優良求人を見つけました。条件が良かったので即決でした。面接では手術件数が多いと聞いていたので、仕事の幅が広がり経験になるだろうと期待していました。
しかし、実際に働き始めたら他の専門科が人手不足だからという理由で希望とは違う科へ配属されたのです。面接では症例が多いので活躍を期待しているという話でしたが、見事に外れました。勇気を出して転職したのにキャリアアップという夢が遠のいてしまい、仕方なく再転職を考えています。

「口約束だけで入職した」

37歳・女性・麻酔科

現職は狭い人間関係に悩んでおり、早く転職したい気持ちが強かったです。そんな時に知り合い医師の紹介を受けて転職を決めることになりました。しかし、新しい職場では思ったよりも激務な上に、有給や給与など全てに不満を感じています。
前職では人間関係以外は悩みがなかったので、転職後に労働条件が悪くなって後悔することになるとは…。口約束で決定したので、明確な給与水準もないまま決めてしまい、焦りすぎていたと反省しています。次回転職する際は、雇用契約書を作成して労働条件を明確にすることを肝に命じました。

「当直が多過ぎて体調を崩した」

51歳・男性・産婦人科

新規クリニックの立ち上げ案件があり、これまでの経験を評価されて院長として働くことになりました。集まった他の医師は60代の年配医師が多く、当直が月8回以上もあるため、体力が持たずに体調を崩しました。人事や診療内容だけを見て就職を決めましたが、実際の職場環境が分かっていれば就職していませんでした。もっと業務内容や人員配置に関して詰めた話をしておけばよかったと思います。

「高収入でも毎日激務で負担が大きい」

48歳・女性・整形外科

今の職場よりも収入が高いクリニックへ転職したいと考えて、高収入の求人だけに絞って応募しました。最も給料の高い有名なクリニックに就職が決まり、比較的スムーズに転職活動を終えました。繁忙期は9月から3ヶ月くらいだけと聞いていましたが、実際はほぼ通年忙しく、確かに年収は上がりましたが休みの日は疲れを取るだけで私生活の余裕はなくなりました。趣味の海外旅行に行く回数も減り、理想の働き方とは真逆になってしまい後悔しています。

②年収が大幅に下がってしまった

医師転職の失敗例で「年収が下がった」という声は意外と多いです。
現職では給与に満足できないことを理由に転職しても、なぜまた給与に悩むことになるのでしょうか?
実は、給与水準が良くても残業時間が減ってしまい、その分前職よりも年収が大幅に下がってしまうケースがあるのです。
年収アップのために転職しても、転職後に給与が下がってしまったら本末転倒です。

失敗体験談

「業務は変わらず給与だけ下がった」

36歳・男性・外科

信頼できる恩師から紹介されて新しい入職先を決めました。技術の向上が見込めるからと紹介され、私自身も医師のキャリアにプラスになると考えました。
しかし、実際に転職してから給料がガクンと下がってしまい、不満です。
恩師に相談したのですが、「もう少し経験が必要だ」と言われました。給与に関しては当初と話が全く違います。ちょうど結婚も考えていた時期でしたが、年収が下がってしまい転職したことを後悔しています。

「経営陣が酷かった」

57歳・男性・病理診断科

年齢的に余裕のある働き方をしたいと思うようになり、転職を決意しました。
希望の条件は土日祝休み、当直なし、時間外の対応なしが基本でした。それ以外は妥協をして求人を探しました。新しい職場では週4日の勤務になったのは良かったのですが、給与が予想以上に減り驚きました。
面接時に提示された条件と、入職後の条件が違っていたので経営陣と交渉しましたが、当初の条件に戻ることはなく、今さらながら転職失敗を痛感しています。

「実質給与ダウン」

42歳・女性・小児科

前職は過重労働により家庭の時間が少なく、労働時間が比較的少ない転職先を探すことにしました。労働時間が少なければ私生活が充実すると思い、労働条件は時短の求人を中心に応募しました。転職後は実際に時間に余裕は生まれましたが、当然ながら実質給与ダウン…。
労働条件は時間とお金のどちらを優先すべきか、ワークライフバランスを取るのは難しいです。

「突然の契約変更を迫ってきた」

55歳・男性・救命救急

知人の紹介で転職しました。契約時の給与設定より実際に働き始めると給与が低いことが気になり、後から条件に関して交渉しましたが、現在の給与設定に変更するように契約を結び直すと言われました。
労働条件に関しては、契約を結んだ後もしっかり守られているか確認するべきだと痛感しています。

③転職エージェント任せで決めてしまった

最近は、医師転職専門の転職サイトや転職エージェントが多くあり、活用されている方も多いのではないでしょうか。医師転職希望者は無料で仕事を紹介してもらえたり、キャリア相談にも乗ってもらえるのがメリットです。様々な施設とのパイプを持つ転職エージェントは転職のプロであり、条件面の交渉などではとても頼りになりますが、転職が必ずしも成功裏に終わる訳ではありません。

失敗体験談

「焦って決めてしてしまった」

37歳・男性・内科医

現職のクリニックでのパワハラがひどい状態だったので、一刻も早い転職を決意しました。エージェントには、「スピード感をもって次の職場を決定する」ことを求めました。
新しい職場は365日24時間オンコールがあり、激務過ぎて結局1ヶ月で退職することになりました。情報収集をあまりせずに入職先決定したため、反省しています。

「頼りないエージェントで全く進まなかった」

32歳・男性・一般内科

知り合い医師が紹介してくれた転職エージェントに登録して転職活動を始めました。
はじめての転職だったのでキャリアなどに関しても相談したかったのですが、担当者はかなりのマイペースでした。自分の担当者は連絡が遅く転職活動が全く進まず、担当者を変えてもらうなど、余計な手間がかかりました。

「エージェントに営業される」

45歳・女性・皮膚科

大手転職エージェントに登録しました。医師転職のサポート実績があり、当初は満足でした。しかし、おすすめの求人を断り続けたら態度が急変して、適当に求人を送られるようになりました。希望していない科の求人を頻繁に送られるので、利用を辞めてしまいました。

「エージェントの勘違い」

41歳・男性・消化器内科医

医師としてのキャリアを高めるために、多くの症例を経験できる病院への転職を希望しました。しかし、新しい転職先は病院全体の症例数は多いものの、自身の希望する症例を対応する医師は限られていました。エージェントに内視鏡の症例を積みたいと伝えていましたが、病院の内情までは分かっていなかったようです。

④知人の紹介のため辞めにくい環境になった

医師の転職では、知人や恩師の紹介によって転職先を決めるケースも多いです。
期待をされて紹介してもらえるのは嬉しいことですが、就業環境は紹介された話と異なることも多々あります。転職後に病院内の人間関係が悪いことに気がついても、簡単には辞められない雰囲気で困っています。

失敗体験談

「気軽に辞められない…」

45歳・女性・産婦人科

医局内の人間関係に疲れていた時に、友人の病院を紹介されて入職することになりました。
労働条件も良く、知り合いがいるので安心感もあり即決でした。しかし、前職よりも労働時間が増えて給料は変わらず…。本当は辞めたいのですが、友人の紹介で入ったので簡単には辞められず悩んでいます。

「重要な条件が口約束だった」

31歳・男性・泌尿器科

先輩医師の紹介だったので、条件などの提示は書面ではなく、口約束ですぐに採用されました。しかし、採用後に担当者が変更されて年収が手当込みだと説明され、実質給与が下がりました。

「過去のオペ実績だった」

42歳・男性・脳外科医

友人からオペ実績が多い病院を紹介してもらい、やりがいがあると感じて転職しました。
しかし、転職後に病院の直近のオペ実績は想像以上に少ないことが分かり、後悔しました。医療機関の内実をもっと詳しく調べておくべきでした。

⑤退職希望が認められず転職が大幅に遅れた

多くの医療機関では医師の人手不足も深刻化しており、転職したくても退職を認めてもらなえないケースも多く見られます。

失敗体験談

「退職のタイミングを先延ばしされた」

41歳・男性・消化器内科

大学医局に所属していますが、患者の引き継ぎなどを理由になかなか転職希望が通りませんでした。
退職願いを受け取らないどころか面談にも応じてくれない職場でしたので、転職活動も進まず、とても苦労した思い出があります。円満退局をしなければ働き口がなくなると噂されていましたが、結局、自分の人生を守るために逃げ出すように退局しました。

「困ったと言われた」

37歳・男性・精神科

半年以上前に退職の意向を示したにも関わらず、突然言われても…と話を逸らされました。
退職を引き止められることは想定していましたが、前向きに退職の話を進めるのは本当に困難でした。

医師転職の失敗事例から分かったまとめ

医師転職の失敗談から、以下の3つのポイントが分かりました。

明確な自己分析をする

転職理由や新しい職場に求めることは医師によってそれぞれ異なります。
まずは将来の医師キャリアを見つめ直して、自己分析することが大切です。
給与や人間関係、過重労働など不満な点だけでなく理想とする働き方を整理しておきましょう。次に譲れない条件はノートに書き出して、優先順位を付けてみてください。
全ての条件が希望通りになることは困難ですから優先事項を決める事が重要です。

転職先の情報収集を徹底する

病院内部や人間関係など、求人情報を見ても分からないことは多いです。
実態は過重労働が常態化しているケースもあり、イメージとのギャップに後悔することもあります。求人票に書いていない病院内の実情は、転職エージェントを活用して徹底的に調査しましょう。自分では難しい勤務環境や給与の交渉もしてくれるので、利用する価値があります。恩師や信頼できる先輩からの紹介も転職先が、必ずしも自分に合っているとは限りません。入念な情報収集を行い、最終的な判断は自分で決断してください。

時間に余裕を持って転職活動を始める

理想の転職先を見つけるには早めに転職活動を始めることが大切です。4月入職を目指すのであれば、前年の10月頃から準備を始めた方が良いと思います。
退職にかかわる規定は就業規則に記載されていますので、現在の施設で定められている就業規則をよく確認しましょう。
一般的には、退職希望日の3か月前に退職届を提出することになっていますが、医師の場合は患者の引継ぎなどがありますので、さらに余裕を見た方がよいでしょう。妊娠や出産を予定している女性医師の場合、入職直後は長期の休業申請が難しいケースもあるので、入職前に育児休業制度などの福利厚生は必ず確認してください。
また、専門医や指導医の資格取得を目指している方は、資格取得後に転職したほうが転職先の施設にもメリットになるため、年収アップなどの交渉がしやすくなります。

まとめ

医師転職の失敗談から以下の成功ポイントが分かりました。

ここがポイント

  • 自己分析はしっかりと
  • 情報収集を徹底する
  • 転職活動は時間に余裕を持つ
  • 最終的な決断は自身で行う
ネットや求人票だけでは分からない内部情報まで多く集めて、実際に目で見学することも大切です。
勤務条件は優先順位を付けて理想的な職場を選び、
実りある転職を実現しましょう。
【民間医局】の医師求人情報


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