医師の働き方「常勤」「非常勤」のメリット・デメリットとは？
医師の「常勤」「非常勤」には、どのような違いがあるのでしょうか。
常勤医師は、収入が安定するけれど、労働時間が長く、ワークライフバランスを取りづらい。一方、非常勤医師は、時間の融通はきくけれど、収入が不安定。
そんなイメージではないでしょうか。
このページでは、医師の常勤・非常勤を詳しく解説しますので、自分に合った働き方を見つけてくださいね。
目次
医師の働き方「常勤」とは？
まずは「常勤」から説明します。
厚生労働省は、常勤医師の定義を以下と定めています。
＊引用
病院で定めた医師の1週間の勤務時間が、32時間未満の場合は、32時間以上勤務している医師を常勤医師とし、その他は非常勤医師として常勤換算する。
週32時間以上勤務する医師を「常勤」と言います。 ただし、一般的には1日8時間以内、週40時間以内が「法定労働時間」とされているため、実質的な労働時間は週40時間が目安になるでしょう。
常勤医師のメリットは、「収入が安定する」など
医師が常勤で働くメリットは、以下のとおりです。
・収入が安定する
・福利厚生に加入できる
・医療機関との信頼関係が深まる
・スキルアップできる
常勤医師は、一般企業でいう正社員であるため、収入が安定します。
社会保険などの福利厚生に加入でき、納税もしてもらえるメリットがあります。忙しい医師にとっては大きなメリットではないでしょうか。また、ひとつの医療機関で長く働くと、組織や従業員との信頼関係が深まるため、より良い成果が出せるでしょう。結果として、医師としてのスキルアップにつながります。
常勤医師のデメリットは、「拘束時間が長い」など
一方、常勤医師には以下のようなデメリットもあります。
・拘束時間が長い
・残業・当直がある
・女性医師の場合、出産・育児とのバランスが取りづらい
常勤医師のデメリットは、なんと言っても労働時間が長いこと。
残業や当直があり、オンコール（待機時間）もあります。週40時間の法定労働時間を軽く超える医師は多く存在するため、女性医師の場合、出産や育児とのバランスが取りづらい現実があります。
医師の働き方「非常勤」とは？
次に、非常勤について説明します。
医師の非常勤は、大きく以下の2つにわかれます。
・定期非常勤
・スポット
定期非常勤は、「月曜日午後」「水曜日午前」といった特定の時間帯に勤務する医師のことで、非常勤の中では比較的安定した立場です。
一方、スポットは、医療機関の人員不足を補うため、一時的に採用される医師のことです。たとえばインフルエンザが流行する時期に、ワクチン接種要員として採用するようなケースです。文字通りスポット勤務であるため、雇用期間終了と同時に契約も満了となります。
非常勤医師のメリットは、「自由な時間を確保できる」など
非常勤医師のメリットは、以下のとおりです。
・自由な時間を確保できる
・オンコールがない
・場数を踏める
・働き方によっては常勤医師より収入が多い
・人間関係に深入りしなくていい
非常勤医師は、労働時間が明確であるため、残業や当直、オンコールに縛られることがありません。また、多様な医療機関で働くことによって、場数を踏める、つまり多様な医療経験を積めるのも大きな魅力です。
非常勤医師の時給相場は1万円と言われており、働き方によっては常勤医師より収入が高く、医局や医療機関の人間関係から自由であるところも魅力ではないでしょうか。
非常勤医師のデメリットは、「収入が不安定」など
一方、非常勤医師には以下のデメリットもあります。
・収入が不安定
・社会的信用が低い
・即戦力としての期待が大きい
・保険・年金・納税を自分で管理しなければならない
非常勤医師は、収入が不安定で、社会的信用が低い傾向にあります。
また、即戦力としての期待が大きいため、そのプレッシャーにさらされながら仕事をすることになります。
非常勤医師は常勤医師と違い、自分自身で保険や年金に加入し、納税も自分で行わなければなりません。最近では、非常勤医師にも福利厚生を提供する医療機関も増えていますが、基本的には自分でやることになると思ったほうがいいでしょう。
常勤向き・非常勤向きのタイプはこんな人
ここまでの内容をまとめると、常勤向きの人は以下になります。
・安定や社会的信用がほしい
・ひとつの職場で長く働きたい
・人と関わるのが好き
・保険や納税の事務処理はしたくない
非常勤向きの人は以下になります。
・安定より自由がほしい
・いろんな職場で多様な経験を積みたい
・人間関係のしがらみに縛られたくない
・事務処理は苦にならない
さて、あなたはどちらに向いているでしょうか？
まとめ
医師なら誰もが悩む、常勤になるか、非常勤になるかの問題。
常勤は安定するけれど、自由がない。非常勤は不安定だけれど、融通がきく。
どちらも一長一短であるため、どちらがいいか、すぐに答えは出ないでしょう。
転職先に迷ったときは、転職のプロに相談するのがおすすめです。
経験豊富な転職エージェントに相談すれば、あなたの今の状況を考えた上で、希望にあった職場を探してくれるでしょう。
この記事へのコメントはありません。